店主の小部屋
小部屋の入り口(続き2)
2020年12月27日
いつもありがとうございます
きもの処 染重 代表の中澤孝広です。
何かと忙しくなる師走のこの時季、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
急にさむくなって体調など崩さぬよう、ご自愛下さいませ。
さて、第3回となる今回は「衝撃を受けた理由」からです。
父が呉服業であったにもかかわらず、建築現場監督時代の私は呉服業界に対して偏った先入観を持っていました。
よく聞く「敷居が高い」という類いのものです。
店に見学に行くと、10坪程度の小さな店ではありましたが、お客様がいっぱいで足の踏み場も無いどころか、反物を抱えて伝票を書いてもらうのを待っている方々、笑いの絶えない店内……
私の今までの呉服店のイメージとは真逆の店がそこにありました。
斜陽産業と言われていた呉服業のイメージとは全く違った空気だったのです。
その場の雰囲気に圧倒されるまま、あっという間の時間が過ぎていきました。
その後に父が言っていたことが今でも頭に残っています。
「いいものをお値打ちにすること」
「ウソのない正直な商売」
きもの好きなスタッフが居て、自然ときもの好きなお客様が集まってくるお店。
たくさんのきものに囲まれて、笑いの絶えない明るい店内。
着物の「き」の字も解らない私でしたが、このとき父の理想とする染重という店の姿の一端が見えたのです。
簡単なことではないと頭では解っていましたが、それからまもなくして転職を決心しこの世界に飛び込んだのです。
今日の小部屋はここまでです。
今年は、今までに誰も経験した事のない年になりました。
ウィズコロナといわれる生活スタイルが求められています。
「新しい日常」を取り入れながら、みなさまがよりよい2021年を迎えられますように。